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その通り、私が神賀♂真人だ。
前回のブログにてTくんが出てきましたが、今回はTくんとの昔話を一つ書こうと思います。
あれは小学校の頃でした。
いつものように登校し、いつものように授業を受け、いつものように休み時間を過ごしていました。
休み時間にはよくTくんと話していたのですが、その日も同じように雑談していたのです。
話しながら視線を巡らせると、ふと異様な存在感に気付きました。
まるで乳児用のミルク缶のような大きさ、形。しかし、素材は一目でプラスチックと分かります。
手にとってみると、やはり素材が素材だからか軽い。小学生でも難なく持てるほどです。
その物体を観察していると、上部に蓋があるのを発見しました。
好奇心に体を突き動かされるまま、その蓋を開いてみるとそこには・・・。
日常生活でよく見るもの。きっとどこの家庭にでも置いてあるであろうもの。
あるのが当たり前すぎて、万が一なくなった時には大変な目にあってしまうであろうもの。
そう、ティッシュです。そこにはどこをどう見てもティッシュとしか言えないものが入っていたのです。
しかし、このティッシュはただのティッシュではなかった。
触れた指は優しい湿り気を帯び、手触りもなんと柔らか、とてもウェッティです。
そう、ウェットティッシュだったのです。
今考えてみれば、人生において私が初めてウェットティッシュを目の当たりにした時でしょう。
初めての物体、よく知る存在と非常に似ていながら、それを進化させたような物体。
そんなものに幼い私は舞い上がってしまいました。
ウェットティッシュを勢いよく取り出す。潤ってる!すごくウェッティ!
とまあ、ここまでならよかったんですけど、問題はその後です。
ウェットティッシュを持ったまま、なぜか教室の窓へと向かう私。
閉まっていた窓を開放し、手にするウェットティッシュを外へと放り投げました。
ひらひらと宙を舞うウェットティッシュ。ゆるやかに落ちていくウェットティッシュ。
いったい何が楽しいのか、何枚も何枚も続けてウェットティッシュを外へと放ちます。
そんな私の様子を、さっきまで一緒に雑談していたTくんが見ています。
するとこちらに駆け寄り、私と同じようにウェットティッシュを外へと解き放つではありませんか。
二人して馬鹿みたいにウェットティッシュを投げ、馬鹿みたいに笑い、馬鹿みたいに楽しんでいました。
「ウェットティッシュマン!ウェットティッシュマン!」
とか、なんのひねりもない名前を叫びながら、笑顔でウェットティッシュを投げ続けます。
きっと幼い私たちの目には、大空を舞うヒーローにでも見えたのでしょう。
そんなことをしていたら休み時間も終わり、授業が始まります。
先生が来て、授業を始める前にとある話しをしました。
「今の休み時間、外にティッシュを投げていたのは誰ですか」
この質問に、私とTくんは馬鹿みたいに手を上げました。
犯人が分かった先生は、私たち二人に軽く注意しました。「外に物を投げるのはやめましょう」と。
そして次の日以降、教室でウェットティッシュの姿を見ることはありませんでした。
この出来事を思い出したのはつい最近なのですが、今考えても当時の自分は馬鹿だったと思います。
それでも、あんなくだらないことで楽しめたというのはある意味幸せだったのかとも思います。
あの日空を舞う雄姿を私たちに見せてくれたウェットティッシュマン。
あの時だけだったけど、私たちの心に何かを確かに刻み付けてくれたウェットティッシュマン。
もうあの姿を見ることはないけれど、私は忘れないでしょう。
それにしても、ウェットティッシュだったからよかったものの、ちょっと重さのある物だったら大惨事でしたね。
皆さんも、高いところから何かを投げないようにしましょうね。神賀先生との約束だよ。
前回のブログにてTくんが出てきましたが、今回はTくんとの昔話を一つ書こうと思います。
あれは小学校の頃でした。
いつものように登校し、いつものように授業を受け、いつものように休み時間を過ごしていました。
休み時間にはよくTくんと話していたのですが、その日も同じように雑談していたのです。
話しながら視線を巡らせると、ふと異様な存在感に気付きました。
まるで乳児用のミルク缶のような大きさ、形。しかし、素材は一目でプラスチックと分かります。
手にとってみると、やはり素材が素材だからか軽い。小学生でも難なく持てるほどです。
その物体を観察していると、上部に蓋があるのを発見しました。
好奇心に体を突き動かされるまま、その蓋を開いてみるとそこには・・・。
日常生活でよく見るもの。きっとどこの家庭にでも置いてあるであろうもの。
あるのが当たり前すぎて、万が一なくなった時には大変な目にあってしまうであろうもの。
そう、ティッシュです。そこにはどこをどう見てもティッシュとしか言えないものが入っていたのです。
しかし、このティッシュはただのティッシュではなかった。
触れた指は優しい湿り気を帯び、手触りもなんと柔らか、とてもウェッティです。
そう、ウェットティッシュだったのです。
今考えてみれば、人生において私が初めてウェットティッシュを目の当たりにした時でしょう。
初めての物体、よく知る存在と非常に似ていながら、それを進化させたような物体。
そんなものに幼い私は舞い上がってしまいました。
ウェットティッシュを勢いよく取り出す。潤ってる!すごくウェッティ!
とまあ、ここまでならよかったんですけど、問題はその後です。
ウェットティッシュを持ったまま、なぜか教室の窓へと向かう私。
閉まっていた窓を開放し、手にするウェットティッシュを外へと放り投げました。
ひらひらと宙を舞うウェットティッシュ。ゆるやかに落ちていくウェットティッシュ。
いったい何が楽しいのか、何枚も何枚も続けてウェットティッシュを外へと放ちます。
そんな私の様子を、さっきまで一緒に雑談していたTくんが見ています。
するとこちらに駆け寄り、私と同じようにウェットティッシュを外へと解き放つではありませんか。
二人して馬鹿みたいにウェットティッシュを投げ、馬鹿みたいに笑い、馬鹿みたいに楽しんでいました。
「ウェットティッシュマン!ウェットティッシュマン!」
とか、なんのひねりもない名前を叫びながら、笑顔でウェットティッシュを投げ続けます。
きっと幼い私たちの目には、大空を舞うヒーローにでも見えたのでしょう。
そんなことをしていたら休み時間も終わり、授業が始まります。
先生が来て、授業を始める前にとある話しをしました。
「今の休み時間、外にティッシュを投げていたのは誰ですか」
この質問に、私とTくんは馬鹿みたいに手を上げました。
犯人が分かった先生は、私たち二人に軽く注意しました。「外に物を投げるのはやめましょう」と。
そして次の日以降、教室でウェットティッシュの姿を見ることはありませんでした。
この出来事を思い出したのはつい最近なのですが、今考えても当時の自分は馬鹿だったと思います。
それでも、あんなくだらないことで楽しめたというのはある意味幸せだったのかとも思います。
あの日空を舞う雄姿を私たちに見せてくれたウェットティッシュマン。
あの時だけだったけど、私たちの心に何かを確かに刻み付けてくれたウェットティッシュマン。
もうあの姿を見ることはないけれど、私は忘れないでしょう。
それにしても、ウェットティッシュだったからよかったものの、ちょっと重さのある物だったら大惨事でしたね。
皆さんも、高いところから何かを投げないようにしましょうね。神賀先生との約束だよ。
待たせたな、神賀♂真人さ。
先日、久しぶりに記憶に残る夢を見ましてね。小学校、中学校と一緒だった人がでていたんです。
中学校以降はほとんど会わなくなり、今では連絡先すらも知らないんですけどね。
仮にここではTくんとしましょう。
夢の中で私とTくんは雑談しているんですが、途中でTくんが突然真面目な表情になったんです。
これは何かを決意した表情(かお)だな、と思いまして、私まで緊張してしまいましてね。
張り詰めた空気の中、静寂を破るTくんの発言はこうでした。
「俺、もう髪切らない」
何があったんだよT。前回の散髪で何か嫌な思いでもしたのかよ。
正直、「こいつなに言ってんだ」とか思っちゃったんですが、Tくんの表情は真剣そのもの。
彼にとっては一大決心みたいですが、私としてはどう反応すればいいのか分からない。
そんなもんで、絶句しちゃいましてね。再び静寂が訪れるんですよ。
しかし、ふと気付くとTくんのすぐそばに誰かがいる。
見覚えがある…そうだ、この人は…!
中学校で美術の先生をしていたS先生だ!なんで俺の夢に出てくんねん!
TくんもS先生の存在に気付いたようで、そちらに向き直ります。
すると、S先生がTくんに何かを語り掛けました。
すぐ目の前で話していたんですが、夢ですからね。内容がほとんど分かりません。
ですが、先ほどのTくん同様S先生もとても意思の強い表情をしている。
きっとものすごく高度な会話をしているんだ。意思と意思のぶつかり合い、交わらない正義。
負けられない戦いが、ここにあった。
で、いつの間にかS先生がいなくなっていましてね、私は私で「あ、話終わった?」みたいに考えていました。
S先生の話しを聞き終えたTくんは、ゆっくりと顔を上げ、立ち上がりながら私にこう告げました。
「俺、髪切るよ」
何があったんだよT。S先生に何を言われたんだよ。っていうかS先生説得するために来たのかよ。
もう私は何も分かりません。「あ、そう…」くらいの反応しかできませんよ。
満足げな顔をしたTくんは、迷いなど微塵も感じさせない足取りでどこかへと向かっていきました。
でもTくん、それ以上切るとなると、もう坊主になるんじゃないかな。
夢から覚めた私は、夢の中の時と同じように釈然としない気持ちでした。
先日、久しぶりに記憶に残る夢を見ましてね。小学校、中学校と一緒だった人がでていたんです。
中学校以降はほとんど会わなくなり、今では連絡先すらも知らないんですけどね。
仮にここではTくんとしましょう。
夢の中で私とTくんは雑談しているんですが、途中でTくんが突然真面目な表情になったんです。
これは何かを決意した表情(かお)だな、と思いまして、私まで緊張してしまいましてね。
張り詰めた空気の中、静寂を破るTくんの発言はこうでした。
「俺、もう髪切らない」
何があったんだよT。前回の散髪で何か嫌な思いでもしたのかよ。
正直、「こいつなに言ってんだ」とか思っちゃったんですが、Tくんの表情は真剣そのもの。
彼にとっては一大決心みたいですが、私としてはどう反応すればいいのか分からない。
そんなもんで、絶句しちゃいましてね。再び静寂が訪れるんですよ。
しかし、ふと気付くとTくんのすぐそばに誰かがいる。
見覚えがある…そうだ、この人は…!
中学校で美術の先生をしていたS先生だ!なんで俺の夢に出てくんねん!
TくんもS先生の存在に気付いたようで、そちらに向き直ります。
すると、S先生がTくんに何かを語り掛けました。
すぐ目の前で話していたんですが、夢ですからね。内容がほとんど分かりません。
ですが、先ほどのTくん同様S先生もとても意思の強い表情をしている。
きっとものすごく高度な会話をしているんだ。意思と意思のぶつかり合い、交わらない正義。
負けられない戦いが、ここにあった。
で、いつの間にかS先生がいなくなっていましてね、私は私で「あ、話終わった?」みたいに考えていました。
S先生の話しを聞き終えたTくんは、ゆっくりと顔を上げ、立ち上がりながら私にこう告げました。
「俺、髪切るよ」
何があったんだよT。S先生に何を言われたんだよ。っていうかS先生説得するために来たのかよ。
もう私は何も分かりません。「あ、そう…」くらいの反応しかできませんよ。
満足げな顔をしたTくんは、迷いなど微塵も感じさせない足取りでどこかへと向かっていきました。
でもTくん、それ以上切るとなると、もう坊主になるんじゃないかな。
夢から覚めた私は、夢の中の時と同じように釈然としない気持ちでした。
どうも、神賀♂真人です。
その年の最後を締めくくる月、12月ですね。
様々なことによって忙しくなるこの師走、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
師走といえばですね、もう何年も前のお話しになってしまいますが。
当時やっていたアルバイトの時のお話しです。
その時まだ「師走=しわす」とは知らず、読んでそのまま「しそう」だと思っていたのです。
そしてある日、アルバイト先の人と話している時に何の疑いもなく「しそう」と発言したんですよ。
するとそれを聞いていた相手が「"しそう"なんて難しい言葉よく知ってるね」と言ってきました。
難しいも何もカレンダーに書いてあるじゃないか、と思いながらもね。
"師走"の文字を差しながら「これですよね?」と聞いたんですよ。
それには相手も苦笑混じりに「これは"しわす"だよ」と返してきますよ。
当時は「そうだったのか、間違えて読んでたんだな」くらいにしか思っていませんでしたが、
今思い返すと非常に恥ずかしいです。
間違えて覚えていたことよりも、それをさも「俺知ってるんだぜ」みたいな空気を出してたのが恥ずかしい。
そんな恥ずかしい私に指摘してくれた人も、数年前に結婚されて転勤したらしいです。
残念ながらその時には、既に私はそのアルバイトを辞めていたので門出を祝うこともできませんでした。
面白い人だったので、心残りといえば心残りですね。
さて、2011年最後の月。
今年を振り返りつつも、残りの日々を無事に過ごせるよう頑張りましょう。